「母が重くてたまらない」の作者である信田さよ子さんの本を初めて読みました。
あのとき、私は傷ついていた。
序盤にある「三つの傷つき」
- 暴力による傷つき
- 性的な傷つき
- 言葉による傷つき
その中の「言葉による傷つき」の記述
言葉による傷つきは跡が残りません。
血が出るわけでもありません。
骨が折れるわけでもありません。
しかし、人は言葉によって傷つくと立ち上がれなくなることもあります。
私は小学3年生から中学3年生までの7年間、ずっといじめられていました。
言うまでもなく、当時はとても辛かったです。
常に心がヒリヒリしていたし、何か言われるたび、心臓をアイスピックでひと突きにされるような痛みを受けました。
だから自分が傷ついていたことはわかっていたけど、言葉できちんと説明されたことで「私、あのとき傷ついていたんだ」と改めて実感しました。
「過去を水に流すことはできない」それでいい。
忘れられない生々しいままの記憶は、忘れようとしても無理なのです。
たしかに思い出すことは苦しくつらいことですが、だからといって忘れることはできないのです。
「過去を水に流すことはできない」とはっきり言ってもらえて、とても救われました。
いじめられていたときのことって、何年経っても生活している中でフっと思い出したりするんです。
そのたびに、自分はいつまで昔のことを根に持ってるんだろうとか、執念深いとか、いつまでもクヨクヨしているのが悪いんだとか、自分を責めてきました。
でも、過去の出来事を忘れられないのは自然なことだとわかって、心がとても軽くなりました。
心にずっと抱えているものがあっても「自分にはずっと抱えているものがある」と冷静に考えることができれば、過去に引きずられることなく歩いていけると思います。
全体を通して傷つく人と傷つける人では、傷つける人の方が悪いと言ってくれているので、私を含め、自分を責めやすい人には心強い本だと思います。
出典
信田さよ子 著:「傷つく人、傷つける人」
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